平成29年度の1人当たりの年間消費量は全国平均が6.13個、全国トップは神奈川県の10.64個、宮城県、群馬県が続き、北海道は4.98個で全国38位、最下位は和歌山県の3.37個。
個人的にはなかなか衝撃的な数でした。おそらく私個人の年間消費量は100個を軽く上回っていると思うので・・・世の中の人はこんなに「あれ」を食べないんんだな~と驚きました。「あれ」がなんだか分かりますか?
もう少しヒントを・・・
原産は中国です。2016年度の生産量世界一は中国で、全生産量の50%以上を占めています。2位がイタリア、3位がニュージーランドで、日本も10位に食い込んでます。とは言え、日本が全生産量に占める割合は0.6%ほどですが。
1900年代に中国を訪れた西洋人の間で少しずつその名が知られるようになったそうです。ちなみにその頃は今と同じ名前ではなく、Actinidia deliciosaと呼ばれていました。1906年にニュージーランドが品種改良に成功し、商業栽培が始まったのは1934年頃だそうです。答えが分かった方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・
1962年に200ケースの「それ」がニュージーランドからロサンゼルスに届きました。その頃、ロサンゼルスのホールセール市場で働いていた唯一の女性、フリーダ・キャプランさんは200ケースの「それ」を売りさばく必要がありました。
アメリカ人が見たことも聞いたこともない「それ」は「中国グズベリ」と呼ばれていましたが、フリーダさんはアメリカ人の興味を引くには、名前を変える必要があると考えました。
その形がニュージーランドに生息するある鳥に似ていると考えたフリーダさんは、その鳥の名前を付けることにしました。「それ」が何かもうお分かりですよね?
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
3枚目の写真はニュージーランドから届いたキウイを受け取るフリーダさんです。フリーダさんはキウイを売る会社(キウイ以外にもマンゴーや桃も取り扱っているようです。)を起こし、現在は娘さんがその会社を引き継いでいます。96歳になったフリーダさんですが、今でも時々会社に顔を出すそうです。
ということで、もしフリーダさんが「キウイ」という名前を思いつかず、「中国グズベリ」のまま売っていたら、あまり売れず、世界に「キウイ」が行き渡ることもなかったかもしれません・・・
何年か前のゼスプリキウイのCMでキウイブラザーズが歌ってましたよね?
「お~れた~ちキウイには、あれもこれも含まれている~♪キウイはビタミンだけ~じゃない、ビタミンだけじゃ~~~~ない!」って。
本当にキウイはビタミンだけじゃないんです。結構すごいですよ。
食物繊維、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンKがオレンジ、りんご、バナナ、イチゴ、ブルーベリーを凌駕!ベータカロチンとルテインもオレンジに次いで多く含まれています。ルテインは目に良いイメージがありますが、実際、ブルーライトを吸収するフィルターのような働きがあるそうです。また、生体内では酸化防止剤のような働きもするそうです。
古代中国ではキウイは胃腸障害を軽減させる薬として用いられていたそうです。キウイの消化促進効果は近年の研究で明らかになってきており、キウイに含まれる「アクチニジン」という成分が「たんぱく質分解酵素」だと判明しました。
画像のようにお肉をキウイで包み込んで、数時間寝かせるとお肉がアクチニジンの働きで柔らかくなるそうです。私としては、お肉が柔らかくなった後のキウイ達の行方が少し気になりますが・・・そのままソースとかにして使われるんでしょうか・・・ご存知の方、教えて下さい。
キウイの効果は他にもあります。ニュージーランドのオタゴ大学の研究によると、1つのグル―プには毎日キウイを2個、もう1つのグループには毎日グレープフルーツを半個食べてもらったところ、キウイ・グループの疲労とうつの症状が大幅に軽減したとか。研究者によると、ビタミンCの効果だと考えられるそうです。この研究のスポンサーはゼスプリ社なので、少々盛っている部分はあるかもしれませんが、キウイはビタミンCが豊富なのは事実ですし、ビタミンCが体内のさまざまな酵素に働きかけて、エネルギー代謝を活発にするのも事実なので、キウイには本当に気分を上げる効果があるのかもしれません。
キウイには睡眠の質を良くする効果もあるそうです。台北医学大学で行われた研究では、睡眠障害を抱えた24名の方に30日間にわたってキウイ2個を食べてもらったところ、平均13%睡眠時間が伸び、入眠までにかかった時間は35%短縮されたそうです。これはキウイに含まれるセロトニンの効果だとか。
これは多くの野菜や果物に言えることですが、キウイも栄養は実の部分より皮に多いそうです。ということで、私は皮ごと食べます。剥くのが面倒くさいからという理由もあるのですが・・・毛みたいのも特に気にならないです。気になる場合はタワシで少しこするとツルッツルになりますよ。
ということで、ビタミンCをたっぷり摂りたい方も、パソコンやスマホを見ている時間が長い方も、眠れいない方も、気分がのらない方も、キウイで元気になりましょ~!
文:真木