強い膝をつくる

膝は痛みが出やすい部位の1つです。特に女性は年齢を重ねるごとに膝の痛みでお悩みの方が増えると思います。痛みの原因はさまざまですが、共通して言えることは「膝周りの筋肉を強くして、筋肉で関節を支えることで、痛みを軽減させることが大事」ということです。ところで「膝周りの筋肉」が何かはご存知ですか?まずはどんな筋肉が膝に付いているのかを見ていきたいと思います。

 

 

大まかにいうと上の図のように、太ももの前側に「大腿四頭筋」、太ももの裏側に「大腿二頭筋」、ふくらはぎの「下腿三頭筋」となります。もう少し詳しく見ると・・・

 

 

 

 

大腿四頭筋は「大腿直筋」「外側広筋」「中間広筋」「内側広筋」という4つの筋肉から構成されてます。だから「四頭筋」です。いずれも膝のお皿にくっつく長い大きな筋肉です。

 

 

こちらは太ももの裏側です。「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」をあわせて「ハムストリング」と呼びます。3つとも骨盤から膝の裏側を通って膝の少し下にくっつく長い筋肉です。

 

 

こちらはふくらはぎです。「腓腹筋」と「ヒラメ筋」の2つを合わせて「下腿三頭筋」と呼ばれ、膝にくっついているのは「腓腹筋」の方のみです。

もちろんこの名前ひとつひとつを覚える必要はありませんが、筋肉がどんな形でどんなところに付いているかを把握した上でトレーニングをすると、よりその筋肉を意識しやすくなり、効果も倍増ですので、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。それでは膝周りの筋肉を鍛えるトレーニングのご紹介です。太ももの前側も裏側もふくらはぎも全部いっぺんに鍛えちゃいます!

 

 

画像では棒を持ってますが、椅子の背もたれなどでもOKです。何もつかまないで行うとバランスを取るのが難しく、十分に筋肉に効かせられない可能性もありますので、安定性のある物につかまって行って下さい。(もちろん余裕が出てきたら、つかまらないで行うと、さらにバランスの強化にもなると思います。)

 

「バック・ランジ」という動きです。片足を後ろに引いて、体を落とします。前の膝は90°くらいにまで曲げ、後ろの膝もできるだけ床に近づけるように深く落とします。左足が前なら、右手で支えにつかまって下さい。

 

今度は後ろの足を高く上げ、それと同時に前に合った足でつま先立ちになります。かかとをできるだけ高くあげるようにがんばってください。

 

 

前側の足の膝は床に対して垂直(黄色の線)を意識して下さい。2枚目の画像のように膝が内側に入ると、膝を痛める原因になり本末転倒です。

 

 

 

 

また図のように膝がつま先より前に出ないようにも注意して下さい。これも膝を痛める原因になってしまいます。

 

単純そうに見えて、実際にやってみるとけっこうハードです。回数は特に決まりはありませんが、下半身がプルプルしてくるくらいやってみると良いと思います。また、右足が前の場合と左足が前の場合で違いがある場合には、弱いと感じる方は少し多めにやった方が良いと思います。

 

文:真木

 

↓引用動画