坐骨神経痛って聞いたことありますよね?坐骨神経はお尻から太ももの裏側を通って、ふくらはぎや足先まで伸びる長い神経です。坐骨神経痛とは病気の名前ではなく、坐骨神経に沿ってお尻から脚にかけて生じる痛みの総称です。
坐骨神経痛の原因になる病気は、腰部椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などが代表的です。また整形外科的な病気だけではなく、帯状疱疹や内科系疾患、婦人科系疾患などでも坐骨神経痛が生じることがあります。坐骨神経痛は病名ではなく、症状名です。ですから「坐骨神経痛にはこれで治る!」というものは存在せず、その根本原因となっている病気を治すことで、坐骨神経痛も軽減されるというわけです。
これは書いていいものか少々迷いましたが、もし病院で「坐骨神経痛です。」と言われたら、「坐骨神経痛の原因となっている病気は何ですか?」とお医者さんに聞いてみた方が良いかもしれません。もし明確な答えを出してくれないお医者さんがいたとしたら・・・私だったら別の病院をを探すかもしれません・・・
坐骨神経痛を起こすものの1つに「梨状筋症候群」というものがあります。梨状筋(りじょうきん)とは仙骨(骨盤の一部)と大腿骨に付く筋肉です。奥の方にある筋肉のため、表面から触ることはできません。名前の由来は漢字そのままで、洋ナシに似ているからだそうです。
ヘルニアなどに比べると、梨状筋症候群が原因で坐骨神経痛が生じることは少ないですが、スポーツをされている方、特にサッカーやランニング、自転車など股関節周りをよく使う方はここが原因で坐骨神経痛が出る場合もあります。使い過ぎた梨状筋が硬くなり、坐骨神経を圧迫してしまうことが梨状筋症候群です。硬くなった筋肉はストレッチでほぐすことが大切ですよね。ということで、梨状筋のストレッチのご紹介です。もちろん梨状筋症候群ではない方が行っても問題ありません。
当店のストレッチ系のレッスンを受けたことがある方は、「これ知ってる!」となるかもしれません。お尻のストレッチとよく似ていますよね。ちょっとだけ違うのは、膝を胸と言うよりも、反対側の肩に寄せるようにします。画像で言うと、痛いのは左脚です。左の膝を右の肩に近づけるように手で押してください。そうすることで左の梨状筋を伸ばします。ちなみに右膝は画像のように立てていても、伸ばしていてもどちらでもOKです。
1つ目の方法が楽な方はこちらの方法も試してみて下さい。1つ目同様に痛みがあるのは左側という設定です。左膝を曲げて体の前に出します。この時、左膝は右肩の真下になるようにし、上半身をできるだけ深く倒していきます。左側の梨状筋が伸びます。
いずれの方法も1回30秒を3回ほど行います。もしこのストレッチを行って、坐骨神経痛がやわらぐようでしたら、原因は梨状筋だったのかもしれません。
文:真木
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