70代の方が肩が痛くて病院へ行ったら、「五十肩です。」と診断されて喜んだ・・・なんていうジョークを聞いたことがありますが、五十肩は俗称で、正式には「肩関節周囲炎」と言います。
①肩に痛みと動きの制限がある
②原因が不明である
③年齢が40歳以上である
この3つを満たすものが五十肩(もしくは四十肩)だそうです。腱板損傷のような理由がはっきりとしているものは、症状としては似ていても、五十肩には含まれないということです。
急性期→慢性期→回復期という3段階を経て、治っていきます。ちなみに英語ではFrozen shoulder凍結肩と呼ばれ、3段階も凍結進行期→凍結期→解凍期となります。自由に流れていた水が少しずつ凍り(肩の動きが悪くなり、痛みが出てくる)→ガッチガチに凍り(動きの制限が強くなる)→また少しずつ溶けていく(動きが良くなってきて、痛みも落ち着いてくる)といった感じで、どういう経過をたどるのかがイメージがしやすいかと思います。
五十肩は40~60代の女性に多く、また糖尿病の方は五十肩になりやすいとも言われています。治癒するまでに数か月、長いケースでは数年ということもあるようです。バンザイができない、ズボンの後ろポケットに手を入れられない、寝ている時に痛みがある、という場合には五十肩の可能性があります。
痛みが続くというのは辛いですよね。原因がはっきりしないので、「これをやれば五十肩は100%予防できる!」という方法はありませんが、やはり普段から肩回りや肩甲骨をしっかりと動かすことで筋力・柔軟性を保つ、また動かすことで血流を良くし、肩回りの組織の劣化を防ぐ、肩に負担のかかるような姿勢を長時間とらないように意識することが予防になります。
ということで、肩のエクササイズを2つご紹介します。肩のエクササイズは山ほどありますが、これならお家で気楽にできると思います。
1つ目は画像のように寝っ転がって下さい。膝は曲げても伸ばしもOKです。画像で見ると何をしているかさっぱりわかりませんが・・・腕でアルファベットを書いています。アルファベットである必要はありません。あいうえもでもいいですし、何か描きたいものがあれば何でも構いません。できるだけ大きく書いてみて下さい。余裕があるなら、中身の入ったペットボトルを持ってやると、更に筋力強化になります。
2つ目はボールを使います。画像で使われているボールは少し重みのあるトレーニング用のボールなのですが、当然、家にはこんな物はないと思いますので、転がるものなら何でも良いと思います。前後・左右や円を描くようにのボールを転がします。
テーブルで行っていたことを今度は壁にボールを押し当てて行います。2枚目の画像のように、正面だけでなく体を横向きでも行ってみて下さい。
文:真木
↓引用動画