ヘルシーファット

Healthy fatヘルシーファット、「健康的な肥満」ということではありません。食べ物に含まれる「健康的な脂肪(脂質)」のことを指します。一口に脂肪と言っても、体にとって良い働きをするものと、悪さをするものがあります。

 

 

ちょっと話は変わりますが、先日お客様に「何を食べているんですか?ささみとブロッコリーばかり食べているんですか?」と聞かれました(笑) もちろんそんなわけはなく、基本的には何でも食べます。炭水化物を制限しているということもないです。制限どころか、外食したら「ごはんは大盛もしくはおかわり」です。アルコールは下戸ではないですが、家では特に飲みたいと思わないので飲みません。甘いものも食べ過ぎないように気を付けてはいますが、和菓子洋菓子なんでも大好きです。ただ飲み物から砂糖は摂らないようにはしています。なので清涼飲料水は飲まないですし、100%の果汁ジュースもほとんど飲まないです。紅茶やコーヒーに砂糖を入れることもありません。食事に関することで、唯一行っていることと言えば、間欠的ファスティング(英語のintermitten fastingの頭文字をとってIFと呼ばれることもあります。)です。食べ物を食べない時間を最低16時間、休みの日は18~20時間位にしています。夕食を20時位までに食べ終えて、次の日の1食目を12時以降に食べるというパターンが多いです。

 

 

16時間なんて無理!とよく言われますが、慣れます。IFを始めた当初は昼食のことばかり考えているような状態でしたが、今では空腹でお腹が鳴ると、「サーチュイン遺伝子(若返り遺伝子)が活性化しているはず!」と喜ぶことにしています。(空腹とサーチュイン遺伝子の関係性はまた別の機会に書きたいと思います。)

 

朝食を食べないので、時間削減&節約にもなります。IFを始めて半年以上経ちましたが、当初、一緒に始めたことに「砂糖を摂らない」というのもありました。甘いものはもちろん調味料、加工食品、総菜などなど砂糖(人工甘味料も含む)が入っているものを全て避けてみました。で、どうなったかと言いますと・・・無理でした(笑) スーパーに行っても、あれもダメ、これもダメと言った感じで買えるものがありません。それに甘いものを一切断つということがそもそも無理でした。

 

ということで、砂糖断ちはあきらめたのですが、甘いものを減らす努力は細々と続けています。以前は毎食後&間食でなにかしら甘いものを食べていたのですが(量的には1回につきチロルチョコを2,3個みたいな感じですが、それを1日5,6回は食べてました)、今は甘いものは1日1、2回で我慢しています。

 

お客様からも「甘いものだけはやめられない」という話はよく聞きます。麻薬のコカインはコカという植物の葉っぱを徹底的に精製して作られます。砂糖はコカインと同様にサトウキビやテンサイといった植物を高度に加工して作られます。そして砂糖の中毒性はコカインの8倍もあるとする研究もあります。芸能人が薬物事件で再逮捕されると、「やっぱり薬ってやめられなんだね~」って思いますけど、砂糖の依存性も薬物に負けていないとなると、そう簡単に断てるものではありませんよね。ちなみに、砂糖を摂取すると、脳内にドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が分泌されます。これ自体は悪いものではありませんが、幸福感を与える物質のため、砂糖を食べると脳が喜び、これが砂糖が依存しやすいと言われる理由のようです。

 

砂糖をどうやったら減らせるかというのを色々と調べてみたのですが、よくある方法としては、こんな感じでした。

 

●とにかく甘いものを買わない、近寄らない、見ない。

●甘いものへの衝動を抑えられなくなったら、果物とかサツマイモを食べる。

●加工食品には甘いものでなくても砂糖が入っていることが多いので、ラベルをよく見て、そういうものを極力避ける。

●ダイエット飲料を避ける。(ダイエット飲料は砂糖への渇望を駆り立てるとする研究がたくさんあるそうです。)

●バニラの香りを嗅ぐ

●運動する(砂糖をご褒美だと思っている脳が運動によるエンドルフィンの分泌で落ち着くようです。)

●低脂肪食品を避ける。(低脂肪食品は脂肪を抑えた分、味を保つために砂糖の量が多いものが多いそうです。)

●たんぱく質の摂取量を増やす(砂糖への渇望は空腹時に最も高くなります。たんぱく質の摂取量を増やすと満腹感が増すため、食欲の抑制に役立ちます。

●野菜の摂取量を増やす(たんぱく質と同様に食物繊維による満腹感を得られます。)

 

 

砂糖を減らすためのもう1つの方法が「ヘルシーファットを増やす」です。ここでようやくヘルシーファットの話です。前置きがダラダラと長くすみませんでした。

 

三大栄養素の1つである脂質は、主な構成成分である脂肪酸の構造の違いから「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分かれます。

 

さらに不飽和脂肪酸は多価飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸、一価不飽和脂肪酸であるオメガ9脂肪酸などに分けられます。また飽和脂肪酸は短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸に分かれます。なんだか複雑ですね・・・

 

というこで、もっと単純に良い脂肪・悪い脂肪で分けてみたいと思います!私が調べて分かった範囲で書いてますので、間違えていればご指摘下さい。

 

〇良い〇

 

ナッツ類→くるみ、アーモンド、ピスタチオなどなどナッツ類はヘルシーファットの代表格です。ただし、砂糖でコーティングされたものや悪い油でローストしてあるものは本末転倒です。

 

アボカド→良質な脂質だけでなく、食物繊維やカリウムも豊富ですよ~。

 

グラスフェッドバター→普通のバターは✖です。牧草のみで飼育された牛の乳で作られたバターです。普通のバターよりだいぶ値がはりますが、ネットで手に入ります。

 

魚→魚と言っても色々ありますが、EPAやDHAといったヘルシーファットはサンマ、イワシ、サバ、アジなどの青魚に多く含まれます。マグロにも豊富ですが、大きな魚は水銀濃度が高いというデータもあるようです。またサケなら養殖より天然を選びたいところです。

 

オリーブオイル、ココナッツオイル、アマニオイル、MCTオイル→特にオリーブオイルあたりは日本人にもすっかりおなじみになったと思いますが、他は使ったことがない方も多いですよね。ココナッツオイルは植物油と違い高温に耐えられる油だそうです。こういった油は値段もピンキリですので、選ばれる時は確かな質の物を選ぶことが大切なようです。

 

 

✖悪い✖

 

サラダ油、大豆油、ひまわり油、キャノーラ油、コーン油などの植物油→植物由来の油なので、名前だけ聞くと体に悪い感じはしませんが、これらの油は加熱によって毒を作ります。炎症、がん、心臓病などの原因となる毒です。外食や市販の食品は植物油が使われているのが大半かと思いますので、日常的に体に入れるのは避けたほうが良さそうです。

 

トランス脂肪酸→トランス脂肪酸が体に悪いというのは多くの方がご存知ですよね。マーガリンやマヨネーズ、ショートニング(ラードの代用品)に含まれます。スナック菓子やファーストフードにたっぷり含まれてますよ~。

 

 

△どちらとも言えない△

 

ごま油→カルシウム、マグネシウムなどの栄養素、セサミンなどの抗酸化物質を含むものの、非常に傷みやすい油のため開けたら早めに使う!が大事です。また低温圧搾でないもの(多くの市販品は高温圧搾)は傷んでいる可能性が大きく体のためのメリットはあまりないようです。

 

 

「甘いものをなかなかやめられない」という方はまずは日々の食事から改めてみると、砂糖への欲求を抑えられるかもしれません。私自身もタンパク質、食物繊維、ヘルシーファットを増やして、砂糖の誘惑を少しでも断ち切れればと思います・・・。

 

文:真木