歯肉炎は歯周病の初期段階で、歯肉に炎症が起きている状態です。
口の中には300~400種類の細菌が存在するそうです。その中で歯肉炎に関わる細菌は10~30種類ほどで、それらの細菌が一緒になって歯肉炎の原因であるプラーク(細菌の塊)を作るそうです。
歯肉炎が悪化する原因には、
①不十分な歯磨き
②妊娠や閉経によるホルモンバランスの乱れ
③ビタミンC不足
④喫煙(非喫煙者の3~8倍!)
⑤ストレス
⑥糖尿病などの病気
などがあるそうです。
多くは生活を見直すことで、改善ができることですね。
歯周病は歯を失う危険性があるというだけでなく、様々な病気とも関係があるようです。歯周病恐るべしですね!
ということで、歯茎の健康に良いかもという食べ物のご紹介です!
ところで、「大昔」には歯ブラシはなかったですよね?歯ブラシが発明される前は、歯を磨くために楊枝が使われていました。爪楊枝ではなく、房楊枝と呼ばれるものが使われていたそうです。画像のように細い枝の一端がブラシのようになったものです。
歯ブラシの原型と思われるものは、1498年に中国の皇帝が骨の柄に豚毛を植え付けたものが始まりと考えられています。17世紀にはヨーロッパでも歯ブラシが使われるようになったそうですが、一般的になったのは19世紀に入って大量生産が可能になってからのようです。ちなみに現在のライオンである小林富次郎商店が歯ブラシ(萬歳歯刷子)を発売したのは1903年だそうです。
歯ブラシの歴史はたかだか数百年ほどしかありません。それ以前の人類は歯肉炎・歯周病だらけだったのかと言うと、もちろんそんなことはありません。原始時代にまでさかのぼると、虫歯は存在すらしていなかったそうです。歯ブラシがないのに、なぜ虫歯すらなかったのか・・・その謎を解くべく、ある実験が行われました!
この実験の被験者たちは、歯ブラシはもちろん爪楊枝やフロスといった一切の口腔衛生用品の使用を1か月間禁止されました。そして食べ物も石器時代に食べられていた物のみに限定されました。その内容は、精製されていない全粒の穀物、塩、ハーブ、蜂蜜、ミルク、羊や鶏といったその地域で捕れる動物の肉、ベリー類、食用植物、ネットなどを使うことなく捕獲できる魚、などです。
「プローピング」というのは、歯周ポケットの深さを測る検査です。一度は歯医者さんでやったことありますよね?針みたいのを歯茎にあてる?刺す?あの検査です。
グラフはプローピング時の出血量を表しています。実験前が緑、実験後が黒です。10人の被験者の内、出血量に変化がなかったのが2人、出血量がわずかに増えたのが1人、出血量が減ったのが7人(グラフを見ていただけるとわかると思いますが、けっこう大きく減っています。)という結果になりました。これが何を意味しているかというと、歯肉の状態が良くなったということのようです。
こちらは被験者の方の口腔内の様子です。上が実験前、下が1か月の実験後です。歯の黄ばみは出ていますが、歯茎の状態はだいぶ改善しているそうです。
ということで、歯茎の健康を守ってくれる食べ物は、石器時代の食べ物でした!歯肉炎でお悩みの方は、明日から石器時代と同じものを食べましょう!というのはもちろん冗談です・・・(笑) 精製や加工がされておらず、砂糖を含まない石器時代の食べ物が歯茎に良いのはわかりましたが、それを日常食にするのは無理があるので、もう少し無理なく食べられる物を探してみたいと思います!
歯茎に注射してますね~。こんな画像を見るだけでも、震え上がってしまいます・・・。
何やら赤い液体を注入していますが、何だと思いますか?
正解はトマトです!
被験者は標準的な歯肉炎治療を受けるグループと、標準的な歯肉炎治療に加えてトマト1個分のリコピンを2週間にわかり歯茎に直接注入するグループに分けられました。
治療のみのグループでは2週間で10~20%の歯肉炎の改善が見られました。一方のリコピングループは最初の1週間で30%の改善が見られたそうです。
リコピン優秀ですね!ということで、歯肉炎にお悩みの方は明日からトマトのしぼり汁を注射器で歯茎に注入しましょう!
と、しつこいですが、これももちろん冗談です。トマトは注射で入れるより、食べたいですよね。食べても同様の効果が得られるでしょうか・・・?
2か月間、1日1個のトマトを食べるグループと食べないグループの比較では、食べたグループのプローピング時の出血量が少なくなったそうです。
画像は食べたグループの方の開始前(左)と2か月後です。全然違いますね!
ちなみにトマト半分では同じような効果はなかったとか。トマト1個なら食べれますよね!
文:真木
↓引用動画