ぼうすいの話

今日のブログは「ぼうすい」の話です。「防水」ではなく「紡錘」です。

「紡錘」ってご存知ですか?私は「紡錘」が何かを知らなかったので、このブログを書くにあたり、調べてみまた😊

 

紡錘とは、糸を紡ぐための道具で、こまの回転力を利用して、繊維をねじって糸にするものである。繊維のかたまり(a)から繊維を引き出し、回転軸(b)に巻き取る。その下に回転力をつける重り(c)がある。

 

とウィキペディアにありました。ウィキペディアは便利ですね~。と、そんなことはさておき、この「紡錘」なるものが人体にもあるんです。その名も筋紡錘(きんぼうすい)と腱紡錘(けんぼうすい)です😄😄

 

 

こちらが筋紡錘です。その名の通り、筋肉の中に存在しています。左の絵は骨にくっついている筋肉、その中の筋紡錘を拡大したのが、右の絵です。確かに、ウィキペディアの紡錘の形(b)と似ていますよね。

こちらは腱紡錘、別名・ゴルジ腱器官です。イタリア人科学者のゴルジさんが発見したそうで、この名前です。

 

 人体の中にも紡錘が存在するということがお分かりいただけたかと思いますが、大事なのはその役割です。上記の絵を見ると黄色の線が巻き付いていますが、もちろんこれは糸ではありません。こちらは「感覚神経終末」と呼ばれるもので、感覚を司る神経の端っこです。この黄色の通り道を通って、筋紡錘・腱紡錘から脳や脊髄(せきずい)に情報が送られ、その情報を受けて今度は脳や脊髄から筋紡錘・腱紡錘に「指令」が送られてきます。情報を集めて、上に送って、それを確認した上から指令が下りてくるなんて、なんだか映画で見るCIAとかの諜報員みたいですが・・・もちろん筋紡錘・腱紡錘はスパイ活動などは行っていません😁

 

筋肉や腱(いわゆるスジと呼ばれる、筋肉と骨をつないでいる部分)は伸ばし過ぎると切れます。アキレス腱断裂や肉離れを起こしたことがある方いらっしゃいますよね?それが「切れた」状態です。でもそう簡単に筋肉や腱が切れたら、人間はおちおち生活もできませんので、筋肉と腱はお互いに協力しあって、切れないように自身を守っています。そしてその守り神が筋肉であれば筋紡錘、腱であれば腱紡錘となります。

 

どのように守っているかと言うと、筋肉が伸びると筋紡錘が「筋肉が伸びた!」と感知します。つまり筋紡錘は「センサー」というわけです。「筋肉が伸びすぎて切れるかも!」と感じたら、筋紡錘はそのことを脊髄に伝えます。そうすると、脊髄は筋肉に「伸びるのをやめて、縮みなさい!」という指示を出します。

 

 筋紡錘と逆の働きをするのが腱紡錘です。筋肉と腱はつながっているので、筋肉が縮むと腱は伸びます。そして腱紡錘が「腱が伸びてる!切れる!」と感知すると、脊髄にその情報を送り、脊髄が筋肉に「(筋肉が)縮んだら腱が切れるから縮んじゃだめ!」と働きかけてくれます。

 

どうでしょうか、筋紡錘と腱紡錘の役割、ご理解いただけたでしょうか?でも・・・よく考えたら矛盾していますよね?筋紡錘は筋肉が縮むように働いて、腱紡錘は筋肉が伸びるように(=腱が縮むように)働いている。正に真逆であり、2つが同時に働いたら、筋肉は大混乱で「どっちだよ!」ってなってしまいますよね?

 

例えば、体を柔らかくしたいからと一生懸命ストレッチをしても、「筋紡錘」対「腱紡錘」の戦い、言い換えれば

筋肉伸びるな派VS筋肉伸びれ派の戦いになってしまい、その戦いの決着がつかない限り、ストレッチの効果が出ないことになってしまいます。体を柔らかくしたいのなら、筋肉には伸びてもらいたいので、こちらとしては「腱紡錘」に勝利してもらいたいですよね?

 

実は腱紡錘に勝ってもらう方法があるんです!正確には、筋紡錘をオフにして、腱紡錘をオンにする方法です😄

その方法とは・・・ドキドキ、ワクワクですね・・・何だと思いますか?・・・早く言えって?はい、言います!耳の穴かっぽじってよーく聞いて下さいね😁

 

『ストレッチをする時は30秒くらい止める』です(笑)

 

そんなことかい!知ってるわ!と怒らないで下さいね😅例えば、ストレッチの代表格の1つである前屈をすると、膝裏とかふくらはぎの辺りがじわーっと痛いですよね。その時はまだ筋紡錘が頑張っていて、筋肉が伸びすぎて切れてしまわないように、一生懸命、縮もう、縮もうとしています。だから痛く感じます。でもしばらく止まっていると、ある時からその痛みが和らぐというか、「痛気持ち良い」に変わってきます。そのポイントが正に筋紡錘がオフになって、腱紡錘がオンになった瞬間です。言い換えれば、そのポイントまで到達しないストレッチは、筋紡錘が働くだけで、効果はもしかしてほぼゼロかも・・・😭

 

せっかくストレッチをするなら効果出したいですよね?なんせストレッチは痛いですからね・・・だったら、痛いからと数秒でやめるのではなく、腱紡錘がオンになるポイントまで是非、粘ってみてください。(ちなみにこれは「静的ストレッチ」に関する話なので、「動的ストレッチ」に秒数は関係ありません。)

 

 

 

昨日、27日の特別レッスンで使う器具の第1便が届きました😄この器具、筋紡錘をオフにして腱紡錘をオンにするのにうってつけなのです!ご予約いただいた皆様、当日をお楽しみに♡♡足が軽くなりますよ~😍

 

あと数枠、空きがございますので、腱紡錘をオフにしたい方、お待ちしております~♪

 

文:真木