下半身のトレーニングをすると、お尻にはあまり筋肉痛が来なく、前ももばかりに筋肉痛が来るという方は多いかと思います。また、慣れてきて筋肉痛は来なくはなったけど、イマイチお尻が働いている感じが分からず、前ももで動いている感じが強いという方もいらっしゃると思います。
スクワットでは、画像のように大腿四頭筋(だいたいしとうきん)という前ももの筋肉と大殿筋(だいでんきん)というお尻の筋肉が主に働きます。
大腿四頭筋と大殿筋が同程度に頑張ってくれれば良いのですが、大腿四頭筋の頑張りが強すぎるとと、大殿筋が怠けてしまうという事態が起きてしまいます。
大腿四頭筋は人体で一番大きな筋肉、その次が大殿筋です。どちらも最重要と言っても過言ではないくらい大切な筋肉です。なので、どちらもぬかりなく鍛えたいところです。
下半身のトレーニングで何故、大腿四頭筋ばかりが使われてしまうのか。その理由は、例えて言うなら、大腿四頭筋はジャイアン、大殿筋はのび太だからです。ほぼほぼ大殿筋に勝ち目はないのです。
でも、のび太だってジャイアンに勝つことはあるのです。のび太がジャイアンに強烈なパンチをお見舞いできたのは、ドラえもんの道具のおかげですが、ちょっとの工夫で、大殿筋を大腿四頭筋に勝たせることも可能なのです。
少々分かりづらいですが、こちらの絵はスクワットをしている人を横から見ています。
垂直線は肩から床に落ちていると考えて下さい。その垂直線からお尻までの距離がH、膝までの距離がKです。
①のようにK>Hだと、より大腿四頭筋が働くスクワットになります。逆に②のようにH>Kなど、より大殿筋が働くスクワットになります。③はH=Kであり、大腿四頭筋と大殿筋が同程度に働くと考えられます。
であるなら、③のスクワットが理想的なように感じますが、大腿四頭筋はジャイアンで、大殿筋がのび太です。ジャイアンとのび太が同程度のトレーニングをしても、いつまでもジャイアンが強く、のび太が弱いという状況は変わりません。ジャイアンに勝つためには、のび太が強くなる必要があります。となると、おすすめしたいのは②のスクワットです。
絵だと分かりづらいので、こちらも載せます。左が大腿四頭筋に効かせるスクワット、右が大殿筋に効かせるスクワットです。右の方が肩よりだいぶ後ろにお尻がありますよね?これがポイントです。お尻を後ろに引くということが、大殿筋に効かせたい時には、ゆずれないポイントになります。
いつも言うことではありますが、「意識する、感じ取る」ことが大切です。大腿四頭筋ばかりが働いているのか、大殿筋もしっかりと働いているのか、これを感じ取るのは、動いているご本人にしかできません。「大腿四頭筋ばかりがんばっているから、もう少しお尻を後ろに引いてみよう。」という感覚をつけていくことで、大殿筋が強くなっていきます。
最後にニーリング・スクワット(膝立ちスクワット)をご紹介します。やり方は下記の動画を見て下さい。日本語字幕がなくてスミマセン。長さは1分ありません。
序盤の動きと、18秒過ぎたあたりからの動きが違うのですが、序盤のようにお尻を後方へ引く意識を強く出すと、大殿筋に効きやすくなります。18秒以降の骨盤に上体が乗った状態のやり方は、大腿四頭筋が主に働きます。ちなみに、背骨を丸めたり、骨盤を後傾させてしまうと大殿筋に効きませんので、ご注意下さい!
文:真木
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西谷 (月曜日, 31 5月 2021 12:50)
ジム内掲示板の筋肉シリーズが大臀筋になりましたね。オチリだオチリだ!と喜んで見ていたのですが、チンパンジーの絵が長年のワタクシの立姿にそっくりで軽くショックを受けています。
最初にワーク1受けた時はスクワットでこんなにお尻を後ろに出すのか!と驚きました。スクワットってお尻を床に向かって降ろすイメージでした。バレエのプリエと混同していたかも。
動画良いですね。頭の中で赤い大臀筋が伸縮するのをイメージしながら頑張ろうと思います。
シャキット真木 (月曜日, 31 5月 2021 18:06)
はい、オチリが気になる方が多いようなので、満を持して大殿筋(大臀筋)にしました!チンパンジーの絵が西谷さんの心を傷つけてしまったのだとしたら、スミマセン・・・(^^; 私もシャキットで働くまでは、一切運動してこなかったので、チンパンジー尻でした。外からは見えませんが、いまだにその名残がお尻に残っています。(肉割れのような?)
筋肉は何歳からでも強くできますが、特にお尻は大きな筋肉である分、しっかりと鍛えることができれば、40歳でも50歳でも60歳でも上げることは可能です!
動画、分かりやすいですよね~。「頭の中でイメージしながら」は本当におすすめです。赤い大臀筋が伸縮するのをスクワットをするたびに、ありありと描いて下さい!必ずチンパンジー尻とさよならできます。