これ1つで解決!かも

同じ女性なのに、姿勢ひとつでこんなにも印象が変わるんだな~と思わせてくれる画像です。

 

パッと目につく違いとして、頭の位置、お腹の出っ張り、背中の丸まりがあります。この3つの違いに影響しているのが、主に背骨、骨盤、肩甲骨です。

 

このような姿勢の崩れというのは、往々にして「同時多発的」に起きます。「背中が丸まっているのに、頭が正しい位置にある」とか「骨盤が後傾しているのに、背骨は正しいカーブを描いている」というケースはほとんどなく、どこかが崩れていくと、他も一緒に崩れていくというのがほとんどです。

 

ですから、姿勢を正す時には、どこか1ヵ所を直すのではなく、連動的に修正することが必要だと思います。

 

 

 

肩甲骨は他の関節と違い、独特な動きをします。6つの動きがあるのですが、「丸まった背中」で起きていることは、「外転」と「挙上」です。(外転だけのケースもあり)

 

外転と挙上が同時に起きている場合には、肩甲骨が理想の位置より「外側・斜め上」にあることになります。また、外転のみの場合には、理想の位置より「外側」にあることになります。

 

肩甲骨が外側・斜め上にある場合には、「外転+挙上」の真逆である「内転+下制」によって、肩甲骨を「内側・斜め下に戻す」ことが必要です。また、外側にある場合には「外転」の真逆である「内転」をして、「内側に戻す」必要があります。

 

いずれの場合にも、「内転」が入りますが、肩甲骨を内転させると、背骨を伸ばしやすくなります。(胸椎の伸展)

 

肩甲骨を内転させることで、冒頭で挙げた姿勢が崩れた方の女性の3つの問題点(背骨、肩甲骨、骨盤)のうちの2つ(肩甲骨と背骨)が同時に解消できるというわけです。(今回は、話が複雑になってしまうので、骨盤については割愛します。)

 

 

アスリートがカラフルなテープを体に貼っているの見たことがありませんか?「キネシオテープ」と呼ばれる伸縮性のあるこのテープは、筋肉に沿って貼ることで、筋肉をサポートし、痛みの緩和やケガの予防をすることができます。

 

 

伸張性があって、筋肉をサポートすることができる、ということは、ある意味、筋肉そのものと同じような働きをするということです。

 

画像は、丸まった背中を直すために、肩甲骨の内転+下制をさせる筋肉をテープによってサポートしている実験の様子です。

 

3枚目の写真で赤矢印が示している方向、つまり肩甲骨を「内側・斜め下」に引っ張るための筋肉をサポートしています。貼る前の写真はありませんが、キネシオテープによって背中の丸まりが解消されているのが分かります。

 

今日のブログのタイトルは「これ1つで解決!かも」ですが、このタイトルの「これ1つ」はキネシオテープ・・・ではありません。痛みがある時などは有効なキネシオテープですが、これに全面的に頼って姿勢を直そうというのは、考えが甘いです😆キネシオテープにできるなら、自前の筋肉でもできるはずです。要は「内側・斜め下」に引っ張る筋肉を鍛えれば良いのです。「これ1つ」はキネシオテープではなく、下記のトレーニングです。

 

 

 

名付けて・・・肩甲骨で壁押し!

 

壁から20~30㎝ほど離れた所に立ち、壁に肘と腕の裏側をつけて寄りかかります。肩甲骨を背骨に寄せて、腕の裏側を壁から離していきます。注意点がいくつかあります。

 

●腰が反らないよう、お腹を凹ませ、腹部を固めておく。

 

●みぞおちを真っ直ぐ前へ出すというよりも、天井に向けて出すようにする。(胸椎を伸展させる。腰椎の伸展ではないのでご注意を。)

 

●肩をすくめない。

 

肘を壁に押し付けるような動きではありますが、「肘で壁押し!」ではなく、「肩甲骨で壁押し!」です。(真木が勝手につけた名前ですが😅)つまり、意識は常に肩甲骨です。「肩甲骨を寄せて下げる!」を掛け声に、10回ほどやってみて下さい。地味ですが、けっこう疲れます。ちなみに、猫背ではない方にもおすすめです。肩甲骨を寄せて下げる筋肉は、大変弱くなりやすい筋肉です。ぜひ日課にしてみて下さい😊

 

文:真木