歩く時にあそこ働いていますか?

最近、ちょくちょくチンパンジーが登場しますが、今日もチンパンジーからスタートです😅こちらのおしゃれしたチンパンジーは、ただのチンパンジーではありませんよ~。名前わかりますか?

 

元々は実験動物として研究所で飼育されていたのですが、ある人に引き取られ、その後は飼い主と世界中あちこちを巡りました。1987年には来日もしており、大阪市長を表敬訪問したことが、当時大きなニュースになりました。

 

飼い主と長年一緒に暮らしていたのですが、チンパンジーにも反抗期があるそうで、凶暴になることもあるようです。自身の子供に危害が及ぶことを心配した飼い主は、泣く泣くこのチンパンジーを手放し、「類人猿センター」に移譲されました。有名になり過ぎたせいなのか、このチンパンジーが自殺未遂をはかったなんていうニュースもあったそうなのですが、今でも類人猿センターで生活しているそうです。1983年生まれなので、現在38歳・・・日本国内で飼育されているチンパンジーの平均寿命は28歳くらいらしいので、長生きですね。

 

 

 

 

 

こちらが飼い主のマイケル・ジャクソンと若かりし日のバブルス君です。

 

マイケルに抱っこされるバブルス君を見て、「私もバブルス君になりたいな~。」と思ったものです・・・😅

 

関係ない話ですが、マイケルは親友エリザベス・テイラーからプレゼントとして象を貰ったこともあるそうなのですが、象って・・・。スター同士のプレゼント合戦は庶民の想像を超えていますね。

 

マイケル・ジャクソンと言えば、ムーンウォークですが、バブルス君もムーンウォークを披露してくれています😆(15秒過ぎあたりから)

これがムーンウォークなのかどうかと言われると判定は難しいですが、チンパンジーで後ろ歩きが出来るだけでもスゴイですよね。ちなみにマイケルのムーンウォークがこちら☟

以前にも載せたことがありますが、左が人間の大殿筋、右がチンパンジーの大殿筋です。

 

マイケルとバブルス君のムーンウォークを比べると、当然違いはいろいろとありますが、違いの1つとして、バブルス君のムーンウォークは踵(かかと)がお尻より後ろに下がっていないとう点があります。

 

 

画像のように大腿骨(だいたいこつ・太ももの骨)が垂直より後ろにある状態を、「股関節の伸展」と言います。歩いている時には、自然と後ろの足は「股関節伸展」になっています。

 

股関節の伸展の際に働く筋肉の1つが大殿筋です。バブルス君のムーンウォークで「股関節の伸展」が起きないのは何故か・・・その理由の1つは大殿筋の構造にあるのかもしれません。チンパンジーの大殿筋は人間と比べ、付いている位置も形状も違いますし、またサイズもさほど大きくありません。「チンパン尻」では股関節を伸展させることが難しいと考えられます。

人間の立派な大殿筋があれば、「股関節の伸展」はなんの苦労もなく行えるかと言うと、そういうわけでもありません。

 

股関節の伸展という動作は、年齢を重ねるごとに苦手になる人が多いのです。歩く時の足幅が狭くなってきた気がする方はいらっしゃいませんか?そんな方は要注意ですよ~。股関節の伸展が弱くなればなるほど、足幅は小さくなります。

 

もちろん年齢で全てを片付けることはできないのですが、高齢者の方は歩く時の足幅が狭く、股関節がほとんど伸展していないというケースも多々見受けられます。

 

 

歩く時に大殿筋がしっかりと使えるようになるために、まずは、股関節の伸展の時に大殿筋がどのように働くかを感じ取っていただきたいと思います。

 

うつ伏せで寝て、手は額の下に入れて下さい。画像のように片足ずつ上げます。(上げている側が股関節伸展の状態)注意点としては、

 

①足部を上げるというよりも、前ももを床から浮かせる意識で行う。

 

②膝は曲げない。

 

③骨盤が床から離れないようにする。

 

④腰椎を反らせない。

 

です。骨盤を浮かせたり、腰椎を反らせれば、足は高く上がると思いますが、それでは意味がありません。あくまで大殿筋の力で(ハムストリングス/もも裏も一緒に働きます。)股関節を伸展させます。それほど高く上がらないことと思います。

 

この動き自体が股関節伸展のトレーニングにもなります。慣れてきたら、足首に重りを巻いて負荷をかけたり、誰かに上から押してもらうと良いかもしれません。

 

文:真木