これは食べないで!

こちらはカナダ人医師のジェイソン・ファン先生です。この先生の著作「世界最新の太らないカラダ」を読んで、真木はプチ断食を始めました。断食自体は宗教修行の一環として紀元前から行われてきましたので、ファン先生が発明したわけではもちろんありませんが、「世界最新~」が世界各国でベストセラーになったことで、宗教的な意味合いを含まない断食・プチ断食を生活に取り入れた方は多いと思います。プチ断食を始めて3年位経ちましたが、私にとっては今でもファン先生がプチ断食の指南役です。

 

 

ファン先生はYouTubeもされているのですが、今朝アップされていたのがこちら。「Don’t Eat These Foods(これらの食べ物を食べないで)」です。

 

「これらの食べ物」が何なのか気になりませんか?複数形なので1つではありません。「ポテチ?ドーナツ?ピザ?ありきたり過ぎか・・・。ご飯?果物?卵??」と色々と考えを巡らせながら、視聴を開始しました。

 

 

その答えは開始10秒で出てきました。

 

「ultra processed foodsウルトラ・プロセスド・フーズ」です。

 

ウルトラはウルトラマンのウルトラで、「過度、極度、超」といった意味です。プロセスドは「処理済み」です。プロセスチーズというのがありますが、これはナチュラルチーズ(生乳などを凝固させたもの)に乳化剤などを加えて加熱し、再び形成したものです。処理が加わっているので「プロセス(プロセスド)チーズ」なんですね。

 

ウルトラ・プロセスド・フーズを日本語にすると「超加工食品」です。あまり耳にしないかもしれませんが、知らず知らずに口にはしていると思います。では超加工食品と加工食品はどう違うのでしょうか?

 

「超加工食品」の定義はさまざまあるようなのですが、下記はブラジル・サンパウロ大学の研究者によって提唱されたNOVA分類というものです。

 

 

ざっくり言ってしまえば、一般的な家庭の台所にはない添加物やらが加わっており、やたら日持ちしたり、常温で保存できたり、ビタミン・ミネラル・食物繊維といった栄養素は少ないくせに高塩分だったりで栄養のバランスを欠いている、それが超加工食品のようです。一例を挙げるなら、パン屋さんで売っているパンは「加工食品」、スーパーのパン売り場に売ってる袋に入ったパンは「超加工食品」となるそうです。スナック菓子やカップ麺はもちろん、冷凍食品や意外なところでは、だし入り味噌なども超加工食品に分類されるそうです。

 

 

動画の中でファン先生は超加工食品をおすすめない理由として、1つの研究を紹介しています。2019年に行われた研究で、20人の成人を2グループに分け、1つのグループは超加工食品を、もう1つのグループは加工なしの食品を、2週間にわたり「好きなだけ食べて良い」という実験をしました。超加工食品のグループは1日のカロリー摂取量が、加工なし食品のグループより平均して500キロカロリー高くなる、という結果になりました。

 

そして2つのグループは体重の変化にも違いが現れました。超加工食品グループは体重が平均して1キロ増え、加工なし食品グループは平均して1キロ落ちる、という結果になったのです。2週間で1キロというのは、無視できる小ささではありませんね・・・

 

 

超加工食品というのは確かに便利ですよね。どこでも買える、割と安価、保存がきく、忙しい時や時間がない時でも大した準備もせずにすぐ食べれる、そして大体が美味しい・・・。でもファン先生はとても優しい口調で言います。「忙しいくて自炊ができないからと超加工食品を食べるくらいなら、食べなければいい。」と(笑)

 

そうは言っても食べたいよ!という方は、原材料ラベルがない食べ物(つまり野菜、果物、肉等)を選ぶか、原材料ラベルを見て、ご自宅の台所にある物しか入っていない食べ物を探してみて下さい。後者はなかなか探すのが大変ですよ~😅

 

文:真木