睡眠と体重

「寝る子は育つ」ですが、寝る大人はどうなのでしょうか?よく寝る大人も育つのでしょうか?縦に育つならまだしも、もし横に育つなら大きな問題です😅ということで、よく寝る大人が横に育つかどうかを探ってみたいと思います~😄

 

 

 

 

 

総務省統計局のグラフによれば、日本人の平均睡眠時間は8時間以上寝ていた70年代からどんどん短くなり、下げ止まったかのように見えた90年代以降も少しずつ短くなっていっているようです。とは言え、2011年時点の平均睡眠時間は7時間半ほどあり、個人的には「日本人は想像していたよりも寝ているのかな。」と感じました。

 

しかし、もう一方のグラフを見ると、平日の睡眠時間が5時間未満の方が男性で20%、女性で14.5%、7時間未満までを含めると男性が77%、女性が73%となり、7割以上の方が平日は7時間寝ていないということになります。真木は夜も最低7時間、ほぼ毎日昼寝もしているので、トータルすれば短く見積もっても8時間は寝ています。世の中の皆様は短時間睡眠でよく体がもつな~と思ってしまいます。

 

ここから本題です。睡眠時間と体重には関連性はあるのでしょうか。起きている間と寝ている間では、起きている時の方がエネルギーをより消費しそうなので、睡眠時間が短い方がトータルのエネルギー消費量は大きくなりそうですが、真実はいかに・・・🙄

 

睡眠時間によって体内ではさまざまな変化が生じるようです。2018年のその名も「Sleep」というジャーナルに掲載された論文をご紹介します。実験は被験者を下記の2グループに分けて行われました。

 

グループA:1日の摂取カロリーを制限。睡眠時間は制限なし。

グループB:1日の摂取カロリーをAグループと同程度制限。睡眠時間は週に5日間は1時間短縮、週に2日間は制限なし。

 

2か月後、どちらのグループも体重の減少幅は同じくらいだったそうです。にもかかわらず、グループAの方が脂肪の減少量が大きかったという結果になりました。違いがあったのは減少した脂肪の量だけではありません。

 

「呼吸商」にも違いが出たそうです。呼吸商は聞きなれない言葉ですが、「ある時間において生体内で栄養素が分解されてエネルギーに変換するまでの酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比のこと」だそうです。さっぱりわかりませんが、呼吸商がわかれば体内でどのような割合で栄養素が燃焼しているかという概要がわかるらしいのです。

 

話を実験に戻します。睡眠時間に制限のなかったグループAの被験者たちは呼吸商が下がったそうです。これが何を意味しているかというと、睡眠時により多くの脂肪を燃焼している、ということなのだそうです。

 

睡眠時間を削ることで、体が受ける影響は呼吸商だけにとどまりません。ホルモンの分泌量も変わるようです。

 

まずは食欲を抑制するレプチン、これが減ってしまうそうです😭レプチンの分泌量が少ないと、高カロリーな食べ物への欲求が高まってしまうだけでなく、レプチンが出す「脂肪を燃焼させなさい!」という指令が出づらくなってしまうのです😭ちなみにレプチンの語源は「痩せる」を意味するギリシャ語のレプトス(leptos)なんだそうです。

 

 

 

 

レプチン以外にも影響を受けるホルモンとしてインスリンがあります。十分な睡眠時間を確保できない状態が続くと、インスリン抵抗性が高まってしまい、筋肉のよる糖の代謝が20~30%も落ちてしまう、という論文もありました。

 

更に更に、ストレスホルモンであるコルチゾールは、睡眠時間が短くなると分泌量が増えます。コルチゾールは体内の余分な糖を脂肪として蓄えようとします。

 

つまり睡眠時間が不十分だと・・・

 

インスリン抵抗性が高まって体内に余分な糖が溢れる&コルチゾールの分泌量が増える

 

⇒コルチゾールが余分な糖を脂肪として保存しようとする

 

⇒脂肪が増える😱

 

という流れが完成してしまうというわけです。

 

ところで、グループAとグループBで体重の減少に差は見られなかったと書きました。これは、他の研究を見ても同じような結果が出ており、「睡眠時間が長い方が体重が落ちる」ということは言えないさそうなのです。残念ながら「寝て痩せる」は夢物語のようです😭

 

ただし、多くの研究を分析したメタアナリシス論文によれば、「睡眠時間が短くなると、食べ物の摂取量(もしくは摂取カロリー)が増える」というのは事実のようです。これもグレリンという食欲を亢進させるホルモンの影響と考えられています。睡眠時間が5時間の人は8時間の人に比べて、グレリンの分泌量が15%増えるという研究がありました。

 

睡眠時間と体重の関連性についてみていきましたが、体重うんぬんに関わらず、睡眠はやっぱり大切ですよね。

 

私は息子の受験を通して睡眠の重要性を改めて感じました。現役時代は平均睡眠時間が5時間くらいだったと思います。もっと寝るようにしつこく伝えたのですが、「そんな時間ない」とよく言っていました。いつも疲れた、疲れた、頭がボーっとする、もう嫌だと言っており、肉体的にも精神的にも余裕のない感じでした。そんなことでは勉強もさぞ効率が悪いんだろうな~と内心は思っていましたが、本人はかたくなで、睡眠時間を削って勉強時間に当てていました。睡眠時間の短さだけが原因とは思いませんが、受験は失敗。

 

浪人生になってからは、本人もやり方が間違えていたことに気が付いたようで、1日7時間は寝るようになりました。時には寝すぎて予備校に遅刻したりして、またまたこちらは内心ハラハラでしたが・・・。模試などの成績はさほど振るわなかったのに、現役時代よりも落ち着いて見えたのは、睡眠を確保できていたからだという気がしています。一浪で合格できた時には、「寝るようにして良かった」と本人も言っていました。短期決戦なら睡眠を削るのもアリかもしれませんが、長い人生、睡眠不足では成功はできないのかもしれませんね。受験生をお持ちの親御さん、お子さんが寝ていても生温かい目で見てあげててください。結果については責任持てませんが・・・

 

さ~て、最後は真木大好きなオカルトネタで終わります😀今日は睡眠のことをブログに書こうと決めていたので、朝、チラッとYouTubeで睡眠ネタを探していたら、出てきたのが「睡眠は魂の里帰り」というものでした。

 

睡眠中には魂が肉体から抜け出して、あの世に還って、あの世の霊太陽の光を受けてエネルギーを充電しているそうですよ😄睡眠時間は無駄なんかではないようですね。さあ、スマホを置いて、さっさと寝ましょう!

 

文:真木