昨日のシャキット定休日に貴重な話を聞く機会があったので、それについて書かせて下さい。話してくれたのは30代女性(Kさん)、数年前に骨髄にステージ4の癌が見つかり、さまざまな臓器に転移、最後には脳にまで転移し、医師にはホスピスをすすめられ、看護師さんにも「あと何をしたいですか?」とまで聞かれながらも、大復活を果たした方です。
社会人として忙しく働いていたKさん、ある時、1週間以上も高熱が続き、一向に下がらなかったために病院を受診をされました。血液検査の結果、「すぐに入院して下さい。」と言われたそうです。体調は悪化の一途をたどり、右目が開けれないほどに右頬が腫れ上がっていったそうです。
復活された今もKさんの右頬は筋肉が削げ落ちたかのように「凹んで」いて、左から見た横顔はお肌ツルツル、シワの一本もない綺麗な女性なのですが、右から見た横顔は実年齢+30歳くらいに見え、壮絶な闘病生活がその横顔からうかがえました。
Kさんの語り口は数年前まで死の淵を彷徨っていたとは思えないほどパワフルで、どん底から這い上がった方の力強さを見せつけられた感じがしました。ということで、今日はKさんがどういう心構えで癌との死闘に打ち勝ったかをご紹介させて下さい。病気うんぬん関係なしにきっと人生の役に立つと思います・・・😊
入院後すぐに抗がん剤治療を始めるように言われたKさんですが、自分が癌であるという事実を受け入れられてなかったKさんは抗がん剤治療を拒絶。「健康な細胞まで壊されて、体がボロボロになる」というイメージを持っていたそうです。
抗がん剤治療をすぐには始めずに、針治療やカイロなどを受けてしのいでいたそうですが、調子は悪くなる一方。信頼する上司の方に相談したところ、開口一番で「抗がん剤治療を受けろ!」と言われたそうです。その言葉にショックを受けたKさんは、その上司の方までも拒絶する気持ちが芽生えたそうです。
Kさんは結局、抗がん剤治療を受けることになるのですが、それまでの心の葛藤は凄まじいものがあったようです。抗がん剤について悪いイメージしか持っていなかったKさんは、一旦そのイメージを消して、抗がん剤治療のことを徹底的に調べたそうです。そしてKさんは、治療をする医師やその他の医療従事者の方も、そして抗がん剤治療を開発した人も、その心にあったのは「患者さんを苦しみから救いたい、治したい」という思いであると気づいたんだそうです。
その思いに気づいたKさんは抗がん剤治療を決意します。治療を受ける前には、「悪い所にだけ効いて、健康な臓器にはとどまらず流れ去って下さい」と願いながら、そしてそのイメージを心に強く描きながら治療を受けたそうです。もちろん副作用はゼロではなかったようですが、看護師さんが驚かれるほど副作用は少なかったそうです。
真木はこの話を聞いた時に、頭をかち割られるような衝撃を受けました。真木は西洋医学や薬に対するアレルギー(肉体的なアレルギーではなく、精神的な)が強めなので、自分がKさんと同じ立場になったら同じように抗がん剤治療を拒絶するかも・・・と思ったからです。でもその行為は「治したい」と思っている医療従事者や開発者の方の思いを無視した行為なのかもしれないと知りました。
Kさんは抗がん剤治療を始めるまでの体験を通して、自らの「心の傾向性」に気づいたんだそうです。その傾向性とは、他人とちょっとのズレ、すれ違い、意見の違いなどを感じると、拒絶する傾向、シャットダウンする傾向がある、ということです。
それが病気の時はたまたま「抗がん剤治療を拒絶する」という形で表れてきたものの、そういった傾向性は以前からあり、職場でも「この人イヤだ、合わない」と思ったら、そこでシャットダウンして心を閉ざすということが多かった、ということに癌になって気づいたそうです。これまた真木は自分のことを言われているのではないかとドキッとしました・・・。自分の心の傾向性というのは周りの人には見えていても、自分自身のことはわかっていない人が多いと聞いたことがありますが、正にその通りだなと思いました。山内さんにもよく言われるんですよね・・・「ゆずることを知らない」と。そしてその言葉を「拒絶」・・・。山内さんに言われると悔しいんですよね~・・・受け入れるようにがんばります・・・😓
抗がん剤治療を続ける中で、体調の波はもちろんあったようですが、Kさんの心の強さに感心した看護師さんたちから、人生相談を受けることもあったそうです。中には先輩看護師さんの目を盗んで、Kさんの病室に1時間みっちり居座って相談をされる方もいたほどです。
そうしているうちに、Kさんにも更なる変化が訪れます。あれほど嫌だと思っていた入院生活が、「楽しい」と思えるほどになったそうです。Kさんいわく、それまでは全てのベクトル(矢印)が自分の方を向いていたそうです。
私がどう思うか、私がどうしたいのか、と主語が「私」ばかりだったのを、相談を受けているうちに「私」のことはどうでもよくなって、周りの人のことばかりを考えるそうになったそうです。そうなったKさんは更に力がみなぎり、「まだまだ生きて、まだまだ他の人のお役に立ちたい、社会のお役に立ちたい」と思いうようになったそうです。ほどなくして外出許可も出たそうです。
ご飯も食べられるようになり、体調もだいぶ落ち着いて、「もうそろそろ退院かな」と思っていたKさん、主治医の方にご両親と共に呼ばれます。「いよいよ退院のゴーサインだ!」という期待を胸に主治医の元へ。そこで告げられたのは、肺と脳への転移が見つかったということ、Kさんに残された唯一の道は「臍帯血移植」ということでした。
臍帯血移植を行う前には、患者さん自身の免疫を抑えるために、大量の抗がん剤投与と全身への放射線治療を行う必要があるそうです。しかもKさんは主治医に「成功する確率は20%」と言われたそうです。
普通ならどう考えても心が折れますよね・・・ところが、「利他の思いで生きる」という確固たる精神的支柱が立っていたKさんは「死ぬ気がしなかった」そうです。そして臍帯血移植を受けるにあたって、一度は拒絶した上司にも再び会いに行ったそうです。
臍帯血移植を受けて1週間ほどで白血球の数値が上がれば「成功」なのだそうです。Kさんは潜在意識に明るい未来を叩き込むために、「未来日記」なるものを移植前から書き出し、「〇月〇日:白血球の数値が〇〇まで上昇」といった具合に書き始めたそうです。
移植を受けて1週間、Kさんの白血球の数値は上がりません。2週間待てども、3週間待てども上がらず・・・。看護師さんたちの間に流れる不穏な空気をKさんは感じ取っていたそうです。そんな時、Kさんはどんな行動に出たと思いますか?Kさんは関わってくれていた全ての看護師さんを集めて、「私は治りますから、皆さんもそう信じて協力して下さい。」とお願いをしたのだそうです。それまでの闘病生活でKさんは「強く強く、一点の疑いもなく信じ切っていることは必ず実現する」と確信していたそうです。とは言え、周りからそれを否定する思いが発せられていると、ついつい心は揺らいでしまいますよね。Kさんは外堀を固めることも怠らなかったのです。
Kさんの信念の強さに圧倒された看護師さんたち、Kさんへの接し方が変わったそうです。そして・・・3週間を過ぎた頃になんと白血球の数値が上昇。これには皆さんとても驚かれたそうです。
ということで、Kさんは、
①自分の心の傾向性を発見して、それを改めた
②自分のことばかり考えることをやめ、人の役に立つ
人生、社会の役に立つ人生を生きることにした
③必ず未来は開けると信じ切って、それを潜在意識に
徹底的に叩き込んだ
という3つの方法で、3年に及ぶ癌との死闘に勝利をされました。
真木は「潜在意識」というものに非常に興味があり、昨日Kさんの話を聞く前にもちょうど潜在意識に関する動画を見ていたのです。
そこで語られていたことはこんなことでした。
『深夜のガラガラの電車の座席にあなた一人が腰かけています。ぽつんと一人座っているのがあなたの表面意識、ガラガラの電車が潜在意識です。あなたがボーっとしていようが、ウトウトしていようが、関係なく電車は進んでいきます。潜在意識とはゴウゴウと音をたてて進んでいく夜中の電車のようなものです。
潜在意識は訓練によってコントロールできるようになります。第1の方法は言葉の力を利用することです。具体的には自己否定的な言葉を口にしないこと、そして常々成功する、良き事がきっとやってくると言葉にして言うこと、消極的な言葉を口にしないで 積極的な言葉を口にする習慣を身に付けていくことです。繁栄のイメージが耳を通じて心に刻印されるため、やがてその通りの良き事が現実に起きてくるのです。正しい電車に乗っていれば居眠りをしていても目的地に到達するのと同じようなものです。
第2の方法は念の力を利用することです。人間の思いには力があります そしてこの思いがある点をめがけて集中し始めると物理的な力、物体を投げるのと同じような力となって現象が現れることがあります。こうした思いのことを念と言います。念を集中するのは投げ縄を投げるようなもので、目標物に投げ縄が届けば、ヒモをピンと張らせて目標物をグイグイと手繰り寄せることができます。
第3の方法はイメージの持続です。潜在意識は指示された通りの働きをする気の良い運転手のようなもので、右へ行けと言われればすぐ右へ行き、左へ行けと言えばすぐ左に行きます。前でも後ろでも命令通りにすぐハンドルをきるクセがあります。そのためあまりたびたび命令を変えていると車は一向に進みません。しかし前なら前と指示を変えないで一定の命令を出し続けていれば、潜在意識は大変働き者なので本人が気づかないうちにどんどん仕事がはかどっていきます。したがって一旦明確なイメージを心に抱いたのならばその思いを持続していくことがとても大切なのです。』
Kさんは潜在意識の力を余すところなく使われたのではないでしょうか。Kさんは「どん底まで落ちたからこそ自分を変えることができた。」ともおしゃっていました。
「潜在意識は電車のようなもの」という説明、真木的にはとても分かりやすく思いました。
ところで電車はトレインですよね。swim泳ぐにingを加えるとswimming水泳となりますが、train電車にingでtrainingトレーニングなのは何故なのかな~と思って調べてみました!
trainingの語源はラテン語の「trahere」だそうです。trahereには「引っ張る」という意味があり、電車が客車を引っ張る様子からtrainが生まれ、目標を達成に導く練習ということでtrainingが生まれたそうです。深いですね~😀
トレーニングもしっかりと目標を定めて、それを潜在意識に深く深く落とし込んでいくと、目標に向かって脇目も振らずに潜在意識と言う名の電車が目的地に連れて行ってくれるかもしれませんね😊もちろん自助努力もした上での話ですがね・・・。
文:真木
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