等尺性収縮

ホームページの調子が悪く、ブログを更新できていませんでした。また、スケジュール等も開けない状態が続き、ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。

 

ご迷惑ついでにもう1つご迷惑をおかけします。9月のスケジュールが大幅に変更となっています。(詳しくはスケジュールのページをご参照くださいませ。)

 

理由は・・・またまた高知に行ってまいります。今年に入ってから3回の1週間前後の臨時休業を頂いていますが、全て原因は高知にあります。いやこの書き方はは高知県民の方々に失礼ですね。高知にいる息子に起因します。

 

息子が住んでいるアパートの「お隣さん」がなんとゴミ屋敷なのです😅北海道では見かけない得体のしれない虫が出現したり、風向きによっては匂いがしたり・・・。2ヶ月ほど前に大型トラックと防護服姿の業者さん3名によるゴミ屋敷大掃除が行われたそうで、一旦はピッカピカになったそうなのですが、その状態はそう長くは続かなかったそうです。というわけで、空いている部屋に移動することになりました!

 

ちょっとした引越プラス中古車探し(ちょっと前に免許を取得したので)のため4泊5日で高知に行ってまいります。行き帰りで2日は潰れるので、正味3日間の勝負・・・限られた時間の中で任務を確実に遂行すべく、シャキットの「何でも屋」山内さんを連行することにしました!ということで、再度ご迷惑をおかけすることをお詫び申し上げます。

 

ここから今日のブログに入りますが、今日はつまんな~い話から始めます。筋肉に力を入れることを収縮と言います。筋肉の収縮には等尺性収縮と等張性収縮というのがあります。(本当は等速性収縮もあるのですが、話が更につまらなくなるので、等速性収縮は無視します。)

 

等尺性収縮は筋肉の長さを一定に保ったままの収縮、等張性収縮は筋肉の長さを変えながらの収縮のことをいいます。

例えば、プランク。シャキットのさまざまなレッスンで行いますね。プランクの時の腹直筋(お腹の一番外側の筋肉)は等尺性収縮でしょうか、等張性収縮でしょうか?プランクは腹直筋の動きを伴わないので、答えは等尺性収縮となります。

 

「空気椅子」はどうでしょうか?太ももがプルプルしますが、あの時の大腿四頭筋(前もも)は何収縮でしょうか?もちろん等尺性収縮ですね。

 

ではスクワットはどうでしょうか?空気椅子と同じように大腿四頭筋が働きますが、スクワットの時の大腿四頭筋は伸びたり縮んだりを繰り返すので等張性収縮です。等張性収縮は筋肉がどれだけ伸びるか、どれだけ縮むかによって力の入り具合も変わります。スクワットを例えにするなら、浅いスクワットより深いスクアットの方が筋肉の伸び縮みの幅が大きいので、その分たくさん筋肉が使われることになります。

 

学生時代に運動学の授業で「等尺性収縮の運動としての効果は等張性収縮よりも低い」と教わった記憶があります。筋肉は関節を動かすためにあるものなので、関節の動きを伴わない等尺性収縮が等張性収縮よりも劣るのは運動学的にみれば当然かもしれません。

 

個人的には等尺性収縮は嫌いです・・・。じっと止まっているトレーニングはつまらないし、何より辛い😅プランクをする時にプルプルと震えて辛そうなお客様を見ると「お気の毒だな~」と思っちゃいます。やらせておいてなんですが😅

 

でも等尺性収縮には良い点ももちろんあります。

 

等尺性収縮のメリットの1つが使っている筋肉をピンポイントで意識しやすい、ということです。動きを伴う等張性収縮では、運動効果が高いというメリットがある反面、ピンポイントで筋肉を意識するのが難しいというデメリットもあります。その点、等尺性収縮ではジーっと止まっているだけなので、筋肉に集中することが比較的簡単です。

 

この「ピンポイントで意識しやすい」という等尺性収縮の利点を活かすべく、あるトレーニングをご紹介したいと思います。

 

このブログでも何度も登場している「フォーワードヘッドforward head」、スマホ首とかストレートネックとも呼ばれるこの姿勢は、画像の左と中央のように頭が前方へ出た姿勢のことを指します。

 

画像の女性くらい頭が肩の位置より前方へ出ている方というのは大勢いらっしゃいます。もちろんシャキットのお客様の中にも・・・

 

 

これまでフォーワードヘッドを直すための運動をいくつかご紹介してきました。例えば画像の「チンタック」などです。

 

チンタック自体はとても良いと思うのですが、1つ問題があります。それは「チンタックができる」ということと「チンタックの状態を維持できる」ということは意味合いが若干異なるということです。

 

姿勢を直すには正しい姿勢を「維持」できなければ意味がありません。持久力というと肺や心臓の強さを表すのが一般的ですが、実は筋肉にも持久力というのがあります。「筋持久力」は筋肉を長時間使い続ける能力のことをいいます。姿勢を正しい位置で維持するには、筋持久力の有無が影響するのです。

 

フォーワードヘッドの多くは首の前側の筋肉(青丸)が弱く、首の後ろ側の筋肉は硬くなっている(常に伸びているため)傾向にあります。

 

ということで、最後に等尺性収縮を使って首の前側の筋肉を鍛える運動を2つご紹介します。

 

 

1つ目はチンタックなのですが、後頭部にボールや丸めたタオルを入れ、それを潰すようにしてキープします。チンタックの方法は以前にも書きましたが、目線は真っ直ぐ正面を向けたまま(頭部を水平に保ったまま)、二重あごをつくるようにして頭部を後方へ引きます。

 

ポイントはどれくらいの時間キープするか、なのですが、最低でも2分くらいはキープし、それを日に数セット行うと良いかと思います。

 

もう1つはこちら。うつ伏せで行います。チンタックをすることに変わりはないのですが、うつ伏せなので重力に抗する必要があり、1つ目よりもきつく感じるかもしれません。

 

画像の男性のように床と平行に頭部を持ち上げ、耳と肩が一直線になるところでキープします。正しく上げれているかわからない場合には、ご家族などに確認してもらって下さい。長く上げていられるほど筋持久力が強いということになります。30秒、1分、2分と持ちますか?

 

いつも同じようなことを書いていますが、姿勢を直したいと本気で思うなら、最も大切なのは「意識」です。気づいたら直す、気づいたら直す、直したらできるだけその形を維持する、この繰り返しでしか姿勢は直りません。シャキットのレッスンで頑張っても、残りの時間を悪い姿勢で過ごせば姿勢は直りません。

 

等尺性収縮を活用して、ぜひ姿勢改善に取り組んでみて下さい😊

 

文:真木