タダより高いものはない③

前回、前々回と寄贈していただいた雑誌ターザンより真木おすすめのトレーニングをいくつかご紹介しました。今回が最後のターザンネタです。今日はトレーニングのご紹介ではなく、呼吸について書きたいと思います。

 

 

普段の呼吸は腹式ですか?胸式ですか?その名の通り、腹部が動くのが腹式呼吸(動画の上)、胸部が動くのが胸式呼吸(動画の下)です。日常生活で何も意識せず呼吸している時には浅い胸式呼吸になっている方が大半だと思います。

 

胸式呼吸の方が良いのか、腹式呼吸の方が良いのか・・・この問題に関しては、調べれば調べるほど答えがわからなくなります。

 

「腹式呼吸をすると副交感神経が優位になるからリラックスできる。だから腹式呼吸の方が良い。」これは腹式呼吸派によく見られる主張です。確かに、腹式呼吸で副交感神経が優位になるというのは事実だと思います。では四六時中、腹式呼吸を意識すべきなのでしょうか?

 

本来、人間は寝る時は腹式呼吸、起きたら胸式呼吸というふうに自動的に切り替わるようになっています。ただし、ストレスなどによって交感神経が優位になっていると、寝ている時にも胸式呼吸になって眠りが浅くなってしまうということがあります。不眠や寝つきの悪さに悩まれているのであれば、寝る前に腹式呼吸を行ってから寝ると良いと思います。

 

では普段の生活はどっちが良いかというと・・・ターザンに「どちらでも構わない。」と書かれていました。この一言に真木は救われました😂

 

普段の生活の呼吸は腹式が良いのか、胸式が良いのか、自分の中でいまいち答えを出せずにいましたが、ターザンが「どちらでも良い」と言うのなら、真木もそれを信じます!前々回「ターザンなんて真面目に読むほどのものではない」などと暴言を吐き大変失礼いたしました。今後は心を入れ替え、一字一句取りこぼしのないよう読ませていただきます。

 

なぜ答えを出せないでいたかと言うと、「四六時中、腹式呼吸は物理的に無理」という思いがあったからです。な~んにも意識しないで腹式呼吸ができる人なんてそうはいないと思います。シャキットのレッスンを腹式呼吸で受けられるでしょうかか?ソフトSMやスロー&フローのようなレッスンであれば可能かもしれませんが、他のレッスンでは無理です。そもそも副交感神経を優位にしてリラックスしている場合ではありません。

 

では仕事中は?デスクワークの方なら腹式呼吸も可能かもしれませんが、呼吸に集中したり、リラックスし過ぎてミスを犯してしまいそうです。副交感神経が優位になって眠気に襲われるかもしれません。呼吸もTPOに合わせて変えるのが正解なのではないでしょうか。

 

ところで、呼吸と言えばヨガが連想されます。真木はヨガの経験はほとんどないですが、本物のヨガは大変に奥が深いと感じています。巷にはなんちゃってヨガも溢れていますが・・・。

 

ヨガの呼吸法にはさまざまな方法があるようですが、その1つに「dirga pranamaya/ディルガ・プラナマヤ?」があります。腹式呼吸と胸式呼吸さらには肩呼吸も合体させたような3段階式の呼吸法です。

 

下記に動画を貼ります。日本語字幕の表示は可能なのですがトンチンカンな訳なので、動き(微細な動きですが)だけご確認いただければと思います。

 

動画では正座で行っていますが、楽な座り方で良いそうです。口は閉じて鼻呼吸で行います。

 

3つの部位それぞれを動かす練習から始めます。まずは腹部です。片手をお腹に当てます。鼻から息を吸って、お腹を膨らませ、腹部に空気を満たしていきます。鼻から息を吐き、お腹を凹ませていきます。これは腹式呼吸と同じですね。

 

次にみぞおち辺りに手の平を当てます。腹式呼吸と同じように鼻から息を吸って、胸郭を広げます。鼻から息を吐き、胸郭が閉じていくのを手の平で感じ取って下さい。この部位が一番難しいかもしれません。ちなみに胸郭の広がりが感じられない場合には、手をあてる位置を少し外側にずらすと、胸郭(下部肋骨)が外側に広がるのがわかるかと思います。

 

最後に鎖骨の下あたりに手の平を当てます。息を吸うと上部胸郭が上がり、息を吐くと下がります。

 

それでは上記の3つを合体させます!

 

それぞれ2カウントで腹部→下部肋骨(みぞおち)→上部胸郭(鎖骨)の順に息を吸い込んでいきます。同じく2カウントで上部胸郭→下部肋骨→腹部の順に息を吐いていきます。5~10回繰り返します。

 

簡単ではありませんが、呼吸に必要な全ての筋肉を使うことができてコスパ抜群ですね😄

 

ということで全3回にわたってターザンネタをお送りしました。ちなみに、腹式呼吸と胸式呼吸は「どちらでも良いのではないか」ということでしたが、口呼吸と鼻呼吸に関しては、「万難を排し鼻呼吸に徹すべし。」と書かれていました。これに関しても500%賛同します。口呼吸は百害あって一利なしです。口呼吸がクセになっている方は「万難を排し」て直して下さい!

 

寄贈していただいたターザンはシャキット文庫にありますので、他のトレーニングも気になる方はぜひお手にとってみて下さい。本を読むのがあまり好きではないという方も写真が多いので楽しんでいただけるかと思います。

 

文:真木