ペンローズの階段って聞いたこと(見たこと)ありますか?永遠に上り続けても高い所に行けない階段を二次元で描いたもので、三次元では実現できないそうです。
シャキットを始めてもうすぐ9年です。この9年の間に幾度となく同じ質問をされました。トレーニングを続けていると一度は気になる問題かもしれません。でもこの問題がなかなか厄介で、まるで上っても上っても終わらないペンローズの階段のように、なかなか解決しないのです😭その問題というのが・・・
骨盤問題です!
「骨盤を立たせる、骨盤を起こす、骨盤を垂直にする」などなどレッスン中もいろいろな言い方をしますが、言われるたびに頭の中がクエスチョン・マークだらけになる方もいらっしゃるのではと思います。
それも仕方がないこととは思います。だって見て下さいよ、上(PCでは左)の画像を。骨盤ってなんて複雑な形をしているのでしょう😱これは正面から見たものですが・・・
斜め上から見ても・・・
斜め後ろから見ても・・・
真横から見ても・・・
わけがわかりませんね。算数で習った展開図を覚えていますか?私はあれがとても苦手でした。物事を立体的に見るのが下手なのか、学生時代は骨盤を理解するのに苦戦しました。
ということで、今日は「骨盤を立たせるとは」ということについて書きたいと思います。皆様のやる気を削ぎたいわけではないのですが、読み終わったら骨盤を立たせることが可能になるかと言うと、残念ながらそう簡単なことではありません。まずは入り口として、骨盤を立たせるためにはどこを意識すべきなのかを知ることから始めていただければと思います。
孫氏の兵法にも「戦いに勝つためにはまず相手のことを知らなければならない。」とあるそうです。闇雲に骨盤を立たせようとする前に、骨盤の構造や特徴を頭にインプットすることが大切かと思います。
上(PCでは左)のイラストを見ると、骨盤は「骨盤」という骨があるわけではなく、いくつかの骨(腸骨、仙骨といった)が集まって出来ているということがわかります。
腸骨、恥骨、坐骨の3つの骨を合わせて寛骨と呼ぶのですが、小さい子供はこの3つの骨が軟骨でくっついているだけの状態になります。つまり3つ別々の骨ということです。この3つの骨は大人になると完全に一体化して1つの骨になります。また、真ん中にある仙骨と腸骨の間には関節があり、わずかではありますが動きます。
仙骨、尾骨、恥骨、坐骨はこの後も何度か登場しますので、ぜひ覚えてください😄
床でも椅子でも良いのですが、何の気なしに座った時、骨盤のどの辺に重心がありますか?
おそらく100%に近い方が、骨盤の後方に重心があるのではないかと思います。
イラストの丸で囲んだ辺りに重心がありませんか?ここは何と呼ばれるところだったでしょうか?坐骨の後方から尾骨の辺りですね。
こちらは骨盤を立たせた座り方になりますが、重心の位置が変わります。重心は坐骨の先端から恥骨の辺りに乗る感じになります。つまり重心が後ろから前に移動するということになります。
ということで、骨盤が立っているか否かを感じ取るポイントの1つ目が重心の位置ということになります。重心が骨盤の後方にあるようなら骨盤は寝ていますし(後方に倒れている、後傾している)、重心がやや前方にあるならば、骨盤が立っている可能性が高いということになります。
私がレッスン中に時々使う表現で「骨盤の背もたれを立たせる」というものがありますが、この背もたれというのがイラストの赤丸・仙骨です。
「骨盤を立たせる」と言っても、骨盤は複雑な形をしているため、どこをもって骨盤が立っているかを判断するのが難しいという問題点があります。
そこで私がオススメしたいのが仙骨です。ちょうど手の平で触りやすい形をしていますので、ここに手の平を当ててみると仙骨の傾き具合が感じ取れると思います。
骨盤の後方に重心がある座り方をすると仙骨は若干後ろに傾き、骨盤のやや前方に重心がある座り方をすると仙骨が床に対し垂直に近い状態になります。ということで、骨盤が立っているか否かを判断する2つ目のポイントが、仙骨が垂直になっているかです。
ということで、2つのポイントをご紹介しました。骨盤を立たせるというのは決して簡単なことではありませんが、これができるかどうかはトレーニングやストレッチの効果に大きく影響します。シャキットに通ってくださっている皆様には、「骨盤が立っている!」という自信を持って言えるくらいの高みを目指していただきたい!と思います😄
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